「ライブコマース」とは、次世代型ECの手法の一つです。
海外では既に億単位での売り上げが確立されている手法で、日本でも現在、少しずつ利用者が増え始めています。
この記事では『今後さらに盛り上がる!「ライブコマース」について』わかりやすく解説しています。
ライブコマースの特徴や、なぜ今人気を集めているのか、これから日本にも定着していくのかについても詳しく紹介します。
今大注目の『ライブコマース』とは?
今注目を浴びているライブコマースとはどのようなものなのでしょうか。
新しいECの形として定着しつつあるライブコマースについて見ていきましょう。
ライブコマースとは
ライブコマースとはライブ動画を配信しながら顧客に商品を販売する新しい通販の形です。
従来テレビやラジオなどで行われていた通販では発信側が録画した商品のセールスポイントを一方的に発信するというものでした。テレビやラジオで行われている通販の大袈裟なリアクションや効果音に胡散臭さを感じていた人も多いのではないでしょうか。それもそのはず、テレビやラジオで放送に携わっている人は話し手となっている人も聞き手となっている人もスポンサーである広告主からお金をもらっているため、商品のセールスポイントを必死にアピールします。
一方、ライブコマースの特徴的な点はライブ配信を行い視聴者の質問にその場で答えていくというもの。
視聴者はライブ配信を通じて自由に自分の質問したいことをぶつけることができます。
質問の中には販売側にとって都合の悪いこともあるかもしれません。例えば、他社製品に比べて劣っている点や値段が高いなどと突っ込まれる可能性もありますね。
このような点でライブコマースはテレビやラジオで行われる通販とは大きく異なる性質を持っているのです。
ライブコマースは海外では既にスタンダード
日本ではまだ見ることが少ないライブコマースですが中国を中心にライブコマースはかなり定着しています。
優れた販売手法であることは既に海外で証明されているため、日本でもすぐに広がる可能性が高いでしょう。
ライブコマースの種類
ライブコマースには大きく分けて二つの種類があります。どのような種類があるか確認してみましょう。
1.インフルエンサーが店舗へ誘導するライブコマース
ひとつ目はインフルエンサーが店舗へ誘導するタイプのライブコマースです。
このタイプのライブコマースではインフルエンサーと商品の相性も大切です。
インフルエンサーが持つ特徴やファンと商品が上手くマッチすれば、インフルエンサーがおすすめの商品やサービスを配信することによって店舗にとっては大きな宣伝効果が期待できます。
2.店舗が直接配信するライブコマース
もうひとつは店舗が直接配信するタイプのライブコマースです。
このタイプは店舗側が配信する内容を企画・運営するため、店舗が売り出したい商品の情報を重点的に配信することも可能です。
また、店舗が直接運営することで視聴者が欲しいと思った時にすぐ購入できるように、導線を確保しやすいという特徴があります。
ライブコマースが今注目されている理由
ライブコマースはなぜ注目を集めているのでしょうか、その理由を見ていきましょう。
そもそも今、ライブ配信が人気
ライブコマースの人気が出ている理由はそもそもライブ形式の配信に人気があるということがあります。
かつては発信する側は有名人が中心でしたが、現在はライブ配信アプリを使えば誰でも発信者になることができます。
ライブ配信をするとリアルタイムで人と繋がり情報交換をすることが可能です。その繋がりは大きなエネルギーとなり、ブームを生みやすくなります。
多くの人がライブ配信に参加することで爆発的なヒット商品を生む可能性が高くなるのです。
ライブならではの臨場感…編集や嘘がない!
ライブコマースの魅力はなんといってもライブならではの臨場感です。
ライブだからこそ、編集をすることができないため、嘘が無い配信になります。
商品を購入する際にその商品が本当に役に立つ商品か、どのようなデメリットがあるのかを見極めることは重要ですが難しいことです。
ライブコマースはリアルな情報が発信されやすく、欠点も見つけやすい点も魅力の一つになっています。
その場で質問し疑問を解消できる
視聴者からの質問にもその場で即答しなければいけません。
そのため、回答に対して準備して取り繕ったり受けたく無い質問をシャットアウトするというようなことができなくなるのです。
テレビやラジオの通販ではあらかじめ決められた質問に対し、事前に準備した回答を返すだけです。
その場で質問して疑問が解消できるのはライブコマースならではの魅力といえるでしょう。
憧れのインフルエンサーと「繋がれる」
ライブコマースでは憧れのインフルエンサーが登場してくることもあります。
ライブコマースでは発信者と視聴者が双方向でコミニュケーションを行うため、憧れのインフルエンサーと繋がることができるという点もひとつのメリットです。
憧れのインフルエンサーと繋がって紹介している商品を購入できるという点はファンにとっては嬉しいもの。同じ商品でも購入するときの楽しみも大きくなるのがライブコマースの魅力です。
ライブ配信→購入までが簡単
ライブコマースでは「ライブ配信→購入」までの導線がしっかりしています。
そのため、販売する側は売り上げに繋がりやすいという特徴があります。
一方の視聴者側にも購入しやすいと言う特徴があります。
導線がしっかりしていることは双方にとってメリットが大きいのです。
販促手法として優れている点もライブコマースが急激に広まった理由の一つです。
補足: ユーザーがコアファンなので購入されやすいメリットも
ライブコマースを見る視聴者の中にはインフルエンサーや商品のコアなファンが多く含まれます。
コアなファンが多いと言うことはそれだけ購入されやすいということになります。
即販売に繋がるという点は販売する側にとって最も嬉しいところ。逆にいうとコアなファンをいかにピンポイントで集めることができるかがライブコマース成功の秘訣となっています。
日本でのライブコマース これからどうなる?
日本でも2017年頃からライブコマースが盛り上がってきています。
国内で主要ライブコマース運営会社とともにご紹介いたします。
現在の日本のライブコマースの利用状況
調査会社のマクロミルによると日本でのライブコマース認知度は30%。10代、20代と若い世代のほうが認知度が高く40%ほどあります。
またライブコマースでの購入経験は男性のほうが高く、女性の2倍の約20%という結果も。
購入商品は「服」が66.3%とダントツで高くなっています。
日本でのライブコマース 今後の課題は
まずはライブコマースの認知度が低いのでこれからもっと認知度を上げていかなければなりません。
とくに購買意欲の高い20代、30代への認知が高まってくるとライブコマース市場も盛り上がってくるでしょう。
またライブコマースで商品を売れるインフルエンサーが少ないのも現状課題としてあります。
ライブコマースで視聴者とコミュニケーションとりながら商品を売るには技術が必要となってきます。逆にライブコマースで商品を売ることができるインフルエンサーは企業から重宝されるでしょう。
ライブコマースに参入している企業は
現在日本でライブコマースを行っている企業をいくつかご紹介します。
SHOPROOM
参考
SHOPROOM
ネットアイドルなどのライブ配信を行っている「SHOWROOM(ショールーム)」が手掛けているのが「SHOPROOM(ショップルーム)」です。
アイドルライブ配信では老舗でタレント、モデルもも多数登録しています。(※2020年4月現在「SHOPROOM」の次回配信は未定となっています。)
BASEライブ
参考 BASEライブ気軽にECショップを立ち上げることができる「BASE」が行っているのが「BASEライブ」。
自社の商品を写真だけではな視聴者とコミュニケーション取りながら紹介することができます。
Live Shop!
参考 Live Shop!モデルやカリスマ店長が商品紹介だけではなく着こなし術やメイク術など紹介しています。
Yahoo!ショッピングLIVE
参考 Yahoo!ショッピングライブECモール最大手の一つ「Yahoo!ショッピング」に出店しているショップがライブ配信で紹介を行っています。
メルカリチャンネル
参考 メルカリチャンネルフリマアプリ「メルカリ」が行っていたライブコマースが「メルカリチャンネル」。
こちらは2019年7月にサービス終了となっています。
ライブコマースとは まとめ
以上、ライブコマースについてご紹介してきました。
ライブコマースは中国で流行した新しい販促手法です。
日本ではまだまだ定着していませんが、インフルエンサーも今後メリットの大きいライブコマースに更に力を入れることが予想されます。人気のインフルエンサーがライブコマースで発信を続けると急激に広まることもあるかもしれません。中国で流行っている理由も十分納得できるので、日本でも今後ライブコマースが流行する余地はあると思います。
消費者もライブコマースを利用する事で、インフルエンサーと繋がり、楽しくショッピングをすることができます。
ライブコマースは販売する側にも消費者にもメリットが大きい手法です。
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