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シンクタンクとは?どんな組織でどんな仕事をしているのか解説します!

シンクタンクとは

新聞やニュースをみていると「シンクタンク」という言葉を見聞きすることがありますよね。

でも「シンクタンク」がどんなことをしているのか、そもその何を指しているのかはあまりピンとこない人もいることでしょう。

これまでなんとなくさらっと流してきた「シンクタンク」について、どんな組織でどんな仕事をしているのかを解説します。

「シンクタンク」って何のこと?

シンクタンクというのは「think tank」という英単語を日本語に訳したものです。

「考える・思考する」の「think」と「貯蔵」「タンク」を意味する「tank」を合わせた「頭脳集団」になります。

いかにも頭の良い人たちが集まって何かしているところ、というイメージがわいてきますよね。

シンクタンクの目的は社会、政治、経済、軍事、技術、文化など、あらゆる分野に関する分析や研究を行い、企業や政府などに対して提言をすることです。

景気見通しだとか投資市場の概況などを調査・分析してまとめ、レポートを提出するような仕事をしています。

 

ハジメ

政府に対して何らか提言する機関と聞くと、とてつもなく大きな影響力をもつ組織のようにみえますね。

 

実際アメリカのシンクタンクは世界経済を動かす力があるといわれています。

リカさん

 

シンクタンクにはそれぞれ専門分野があり、◯◯系シンクタンクと呼び分けることができます。

 

シンクタンクには「◯◯系」があります

シンクタンクにも種類がある

シンクタンクの主な系列について解説します。

政府系シンクタンク

政府系シンクタンクは官公庁に対して専門分野の調査・提言を行います。

主なシンクタンクに「経済社会総合研究所(内閣府)」「日本国際問題研究所(外務省)」などがあります。

各省庁ごとにシンクタンクがあるといっても過言ではなく、日本はシンクタンクの調査・分析によって動いているといえるでしょう。

 

金融系シンクタンク

金融系シンクタンクは母体が銀行などの金融系企業であることが多いのが特徴です。

主なシンクタンクに「日本経済研究所(日本政策投資銀行)」「三菱UFJリサーチ&コンサルティング(三菱UFJフィナンシャルグループ系)」「日本総合研究所(三井住友フィナンシャルグループ系・住友グループ系)などがあります。

母体となる銀行の経営に関して調査・分析したり、大きなシンクタンクになると世界規模の経済研究や政府への提言なども行います。

 

証券会社系シンクタンク

金融系シンクタンクと同じく、母体が証券会社であることが多いのが特徴てです。

有名なところですと「野村総合研究所(野村グループ系)」があります。

金融業・流通業に強く、日本郵政グループ、郵政総合情報通信ネットワークといった公共分野のトータルソリューションを担っています。

 

企業系シンクタンク

母体が企業であることが特徴のシンクタンクです。

主なシンクタンクに「三菱総合研究所(三菱グループ系)」「NTTデータ経営研究所(NTTグループ系)」「富士通総研(富士通グループ系)」などがあります。

母体となる企業の経営に関して調査・分析することが主な目的ですが、それぞれ得意な専門分野があるので政府から調査を依頼されることもあります。

アメリカでは、ブルッキングス研究所、カーネギー国際平和財団、戦略国際問題研究所などが有名です。

他の国と資金提携して設立・運営しているシンクタンクも存在します。

 

シンクタンクとコンサルティングの違い

シンクタンクとコンサルティングは業務内容に共通している部分も多く、混同されがちです。大きく異なる点について解説します。

業務目的が異なる

シンクタンクはその言葉の通り「調査・分析・研究をおこなう」ことを目的としています。

場合によっては解決策を提示することはありますが、基本は「研究機関」です。

一方コンサルティングは「クライアントの問題を解決する」ことを目的にしているので、調査・分析した上に問題の解決策と場合によっては解決の手助け・実行も行います。

しかし、最近ではシンクタンクにおいてもコンサルティング業を行うことが増えてきていて、大きな違いはなくなりつつあります。

設立母体が異なる

シンクタンクは官公庁や金融機関、大手企業が母体となっていることが多いですが、コンサルティングはそれに限りません。

シンクタンクが母体の業務内容の分析・調査を行うのに対して、コンサルティングは顧客企業の経営サポートを行います。

顧客の違いも、シンクタンクとコンサルティングが大きく異なる点です。

 

シンクタンクは激務なの?

シンクタンクって激務?

政財界へ多大な影響を与えるシンクタンク。

シンクタンクで働くということは、とてつもない激務が待っているようなイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

膨大な情報収集量・知識量が求められる

シンクタンクで働くには高い専門性が求められます。

政府や大企業に対して提案を行うので、常に新しい知識を蓄えておくことが必要となります。

顧客となるのも政府、各官公庁や大企業の経営陣です。

彼らと同レベルの知識を身に着けておくことはもちろん、それ以上の知恵が求められるわけですから、並大抵の勉強では追いつきません。

知識のインプットにかかる時間が多く必要とされるのです。

 

期間が決められているプロジェクトで動くことが多い

政府、官公庁、企業においては、「いつまでに、これだけの課題を解決・解消したい」という要望があります。

シンクタンクにおいても分析・調査にかけられる期間は決められており、その限られた時間の中で成果をあげなければなりません。課題が膨大かつ短期間であった場合、激務になることは避けられません。

とはいえ、シンクタンクはコンサルティングと比べると残業時間は少ないといわれています。

 

会社によるが年収1,000万円を目指せる

大手のシンクタンクでは平均年収が1,000万円前後といわれています。

だいたい30歳後半あたりから1,000万円が目指せるようです。

しかし小規模のシンクタンクでは平均年収が400万円以下ということもあるので、会社によるといえます。

高い知識と短期間での成果を求められるシンクタンク、激務ととらえるかどうかは個人の能力にもよるところといえます。

 

シンクタンクで働くには?

シンクタンクで働くにはどうしたらいいのでしょうか。

求められる人材像について解説します。

その分野の専門家であること

政府や大企業のトップを相手にするのですから、当然のことながらその分野に対する学術的・専門的な知識が必要です。

新卒であれば院卒、それも旧帝大クラスの超エリートが対象となります。

中途採用も意外と多いのですが、「国家公務員の総合職」「銀行、証券の総合職」などに就職して、そこで同期の中で優秀な人材がシンクタンクへ派遣されるパターンが多いようです。

銀行に就職してから銀行のお金で海外留学して修士号を取り、帰国後にシンクタンクへ出向ということも多いようです。

 

常に上を目指す努力をし続けることができる

シンクタンクは研究機関ですから、研究し続けることを苦にしない、追求し続けることができる人材が向いています。

日々変化する情勢に常にアンテナを張り、調査・分析し続ける研究職であるのがシンクタンクなのです。

 

まとめ シンクタンクとは経済界や政治にも影響を及ぼすエリート達による「頭脳集団」だった

シンクタンクは幅広い分野にわたる課題や事象を対象とした調査・研究を行う研究機関です。

その結果、解決策を提示することはありますが、その解決策を採用するかどうかは政府や大企業のトップに委ねられます。研究者というと学者と似たイメージがありますが、より実務に寄って研究を行うのがシンクタンクといえます。

学ぶことが大好きで、生涯学び続けていきたいと考える人にはうってつけの組織といえます。

調査・分析を行う似た組織にコンサルティングがありますが、彼らが解決策の提示のみならず、その実行とサポートを行う点が大きな違いです。

しかし最近ではシンクタンクにもコンサルティングを行う部門ができたりと、その違いは小さくなっています。

シンクタンクは高度な専門性と膨大な知識量が求められるため、一般的には敷居が高いイメージですが、政策や企業の経営方針を通して私たちの生活にも深く関係していると言えます。

 

実はTVで活躍している評論家やエコノミストにもシンクタンク出身者がいるんですよ!

リカさん

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