今の時代、「2人に1人は転職する」と言われているので少しくらい転職回数が多いことを気にする必要ありません。
とは言っても転職回数も一度や二度なら問題ないのですが、4回、5回…と転職回数があまりに多くなってくると転職に不利になるのは事実です。
実際に転職回数が多いと、面接では「なぜ転職を繰り返しているのか」を説明する必要が出てきます。
ハジメ
リカさん
そうです、安心してください。転職回数の多さをメリットに変えることができるのです。
ということで今回の記事では「転職回数が多い方」向けに、転職回数の多さをメリットに変え、どのように転職活動を進めていくべきかを紹介いたします。
マイナスで見られがちな「転職回数の多さ」ですが、メリットだってあるんです。
目次
転職回数は多くてもメリットはある!
転職回数にはどんなメリットがあるのでしょうか。
転職者本人のメリットとそしてデメリットを確認してみましょう。
転職回数が多いことのメリットは「経験豊富」
転職回数が多い人は「経験豊富」と捉えてもらうことでメリットに変えることができます。
とくに同業種・同職種間での転職を繰り返している場合は、異なったアプローチや方法での作業を複数経験していることから、一社で経験するよりも多くのものを吸収している可能性があります。
また社風や業務が違うなか、複数の企業で働くにはある程度の適応力や能力が必要となるため、適応力も上がっています。知らない上司や同僚とイチから関係を築き上げるというのは対人コミュニケーション力が知らぬ間に鍛えられます。
そして転職活動を経験しているというのは何物にも変えがたい経験でしょう。
ハジメ
リカさん
転職回数が多いことのデメリットは「早期退職リスク」
転職を繰り返している人は「不都合や不満があれば転職すればよい」という意識が強くなっている可能性があります。
また早期退職をしている場合、「経験豊富」ではなく「経験浅い」「経験薄い」ままの人間になってしまいます。
結果としてどの経験も中途半端で転職の際の武器として使えない状況を招きます。社内・社外の人間関係も充分に構築できない可能性もあります。
ハジメ
リカさん
「転職回数の多さ」を採用企業が気にするポイントを一挙紹介
転職が多い人自身のメリット・デメリットについて紹介してきました。
採用企業側から見た「転職回数が多い人」というのはどのように見えるのでしょうか。企業規模別にご紹介します。
国内の大手企業の場合はやはり不利になる
日本では「年功序列」の「終身雇用制」が浸透してきましたため、転職回数が多い人に対してはまだまだネガティブなイメージが強い傾向にあります。
何度も転職をしている場合は、面接時に「転職理由に対して採用側を納得させる説明」が必要です。
とくに3年以下の短期間で転職を繰り返しており、その転職理由や退職理由が判然としない場合は面接時にマイナスイメージを持たれることになります。
- 「腰を据えて仕事ができないのは」
- 「コミュニケーション能力に問題があるのでは」
- 「ストレス耐性がないのでは」
- 「短期間しか働けないなにか裏事情があるのでは」
このように古い考えの日本国内企業では転職回数の多さは不利になります。
国内の中小企業の場合はチャンスあり
国内の中小企業の場合は、大手企業よりも資金面・人材面で劣る部分があり、「入社後すぐに退社される」とうことをとても嫌います。
そのため上記の日本国内大手企業同様に面接時に「転職理由が説明できない」と厳しくなります。
しかしながら、有効求人倍率が上がっている現在、中小企業は特に人手不足のため、経験豊富な優秀な人材、即戦力の人材、マルチに活躍できる人材は積極的に求められる傾向にある。
しっかりと転職理由が説明できた時のプラス面は一般的な企業よりも大きくなる傾向があります。
外資企業・ベンチャー企業の場合は転職回数は気にされない可能性大
外資企業やベンチャー企業は「転職によるステップアップ」や「ヘッドハンティング」が日常的なため、転職回数そのものは問われない傾向にあります。
ハジメ
ただし、求められるレベルは上がります。
「即戦力なのか」「業界での経験・人脈は豊富なのか」を面接時にしっかりとプレゼンしてアピールする必要があります。
ハジメ
離職率の高い職種・業種の場合は全然OKだが・・・
離職率の高い職種・業種(たとえば飛び込み営業)であれば、大量使い捨て採用なのでそれまで転職回数はほとんど関係ありません。
現在までにどれだけの営業経験があるか、またその営業経験の中で成果は上げられていたか、が重視されます。完全に「使い捨て要員」として採用される可能性もあり結果としてまた早期で転職することになるでしょう。
転職回数が多いにも関わらず「すぐ入社して欲しい」なんていう企業は「就職してはいけない業界」「ブラック企業」の可能性が高いです。
ハジメ
転職回数が多い人の面接受け答え集
企業によって、転職回数に対するイメージことなりますが、「転職回数が多いこと」については面接で説明する必要があります。
ここでは実際に面接でどのように対応していくのかご紹介していきます。
「なぜ何度も転職しているのですか?」
なぜ多くの転職をしたのかは避けて通れない質問となります。
回答としては自らの意思で転職をしたという「ポジティブな内容」でかつ「事細かになりすぎない」必要があります。
「上司とうまくいかなかった」「会社の方針が合わない」「給料が安い」といった内容だとまわりからの影響ですぐに辞めてしまう意思が弱い人、と思われてしまいます。
事実であったとはいえネガティブな表現が続くようでは、業務に対してネガティブな意識を持ちやすいと受け止められかねません。
また面接は時間が限られているため、ひとつひとつのケースを事細かに説明していくと冗長となってしまいます。
キャリアプラン・ライフプランの中で転職が必要であったこと、その転職を経ることでどのようなスキルアップが計れ、今に至るかを説明するとよいでしょう。
- 自らの意思で転職をした
- 転職によって確実にスキルアップしている
- ネガティブな内容は表現をできるだけポジティブに
- 人生のキャリアプランは上手くいっていると説明
「採用された場合にどのように活かせますか?」
転職経験を入社後にどのように活かせるか、しっかりと伝えましょう。
上記の転職理由のみですと、転職活動をしている理由はわかるのですが、なぜその会社の面接を受けているのかが説明されていません。
ここで転職回数の強みを活かして、2社以上の経験をアピールできるとプラスになります。
「接客があるので飲食店の経験が…」「販売があるので営業の経験が…」のようになぜ面接を受けるに至ったのか、転職を経て確実にスキルを身に着けているという自己の経験・知識がどのように活かせるかを明確に伝えていきます。
- 転職により知識・スキルが身についている
- 転職で得た経験が入社後に貢献できる
「また転職してしまうのでは?」の不安を消すことが大切
なぜ、転職回数の多い人が不採用になり、落とされてしまうのでしょうか?
転職回数が多い人を不採用にする理由は「また転職するのでは?と不安になるから」です。
本人は「次こそ最後にしたい…。」と願っていても、面接官は「また、転職していなくなってしまうのでは」と不安に感じながら面接をしています。
逆に言えば、入社してずっと働いてくれるのであれば、転職回数なんて全く気になりません。
記事の最初でお話した「辞めてしまいそう」というデメリットはなくなり、高いコミュニケーション能力・吸収力・経験豊富なキャリアというメリットだけが残ります。
[では、どうすれば面接官の「また転職するのでは?」という不安を消せるのでしょうか?いくつかのポイントをお伝えします。
「今回の転職のためにキャリアを積んできた」と伝える
例えば、システムコンサルタントになりたい場合、プログラマーと営業の両方の経験が必要です。
しかし、システム会社であれば、営業職で採用された人がプログラマーの仕事をすることはありません。その逆でプログラマーで採用された人が営業職として働くこともありません。もちろん、異動を希望して変わることもありますが、希望が通るまでに数年かかることも珍しくありません。転職するのが確実だといえます。
「システムコンサルタントになるのが夢でした。ただし、そのためにはプログラマーと営業の両方の経験が必須だと考えました。そのため2年間プログラマーとしての経験をつみ、2年間営業の経験を積んできました。2回の転職はすごく大変でしたが、システムコンサルタントになるために必死に堪えてきました。」
今回の転職のために頑張ってきた、というアピールをすることができれば、面接官はネガティブな印象は受けません。むしろ、今までの転職回数が輝かしいキャリアにさえ見えます。
このように伝え方一つで転職回数を武器にすることができます。
「やむを得ない理由だった」場合は隠さずに伝える
面接官はやむを得ない理由で転職せざるを得ない人がいることを分かっています。
- 会社の業績が傾いて、従業員を解雇せざるを得なかった。
- 親の介護で、会社を辞めるしかなかった。
- 上司によるパワハラやセクハラの被害にあった。
- 会社がとてつもなくブラック企業だった
などなど、社会の理不尽に巻き込まれることは珍しくありません。そして、これが2回も3回も続いてしまうことがあります。
例えば「会社が倒産したので転職をしたら、すぐに親の介護が必要となり田舎に戻るため転職した。介護の必要がなくなったので、都内でまた就職をしようと転職活動をはじめた」場合、これだけで3回目の転職になります。
この例の場合、転職は3回目ですが、本人は何も悪くありません。むしろ、親の介護のためにせっかく成功した転職先を辞めて、キャリアが途絶えたにもかかわらず、もう一度チャレンジしようとする精神は好感がもてます。
このように「転職回数が多いこと=悪」ではありません。誰かのために、誰かの影響で転職を重ねてしまった場合は素直に伝えましょう。
ちゃんとした面接官であれば、転職回数で判断はせずに、本人をしっかり見てくれます。
ただし、「上司が自分のことを分かってくれない」「給料が上がらない」「やりがいを感じなかった」という理由の場合は注意してください。やむを得ない理由ではないと判断されて忍耐力がない、と判断されてしまうことがあります。
最後に転職回数の多さをカバーするだけの「熱意」は重要
上記全てをしっかり伝えたあと、最後に熱意が必要です。
やる気や気持ちは前近代的に受け止められがちですが、若干でも面接担当の「すぐに退職してしまうのでは」という不信感を取り除く効果が見込める可能性があるので、やはり言葉に出しておくべきです。
もちろん面接官も「熱意あるようだけど、結局毎回転職しているわけだしなぁ」と思っていることでしょう。しかし転職回数が多い・熱意もない、は最悪です。
思わず面接官も「転職回数が多いけど熱意がスゴイから採用候補として考えてみよう」と思われるレベルの情熱を出しましょう。
転職回数が多い人ほど「転職エージェント」の利用は必須
転職回数が多い人ほ転職活動には転職エージェントを利用しましょう。
正直なところ30代で4回以上転職している人が自力で転職先を探すのはかなり厳しいでしょう。転職サイト経由だとエントリーの段階で弾かれてしまいます。
リカさん
それに対して転職エージェントの場合、転職回数の多さを知った上で採用検討してくれる会社を紹介してくれます。
「転職回数が多いことを」を事前に伝えてくれた上で面接に進めてくれるので、ムダに嫌な思いをする必要がありません。
また面接前にも「この企業の人事担当者は前回の転職理由について心配していましたよ」や「今回の採用担当者は転職回数のことより◯◯について気になってます」と事前に企業が気にしている点を共有してくれます。
ハジメ
転職回数が多いことをメリットにする方法 まとめ
転職回数が多い人が転職で成功する方法をご紹介してきました。
転職活動が多いからといって、必ずしも転職が不利になるということはありません。
必要なのは「過去の転職に対してしっかりと説明すること」と「ポジティブな話に繋げること」です。
そのためには、しっかりとした準備が必要です。
転職活動の際には履歴書のほか、職務経歴書を作成するのが一般的ですが、その際に「転職回数の多さをどのようにポジティブに表現するか」も考えておきましょう。
どの会社も転職回数が多い人を採用することで、リスクよりもどのようなメリットが得られるかを知りたがっています。
しっかりと転職回数の多さによるメリットが説明できればきっと転職活動成功できるはずです。
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