いまさら聞けない「NYダウ(ニューヨークダウ)」という経済用語。
経済のニュースを見ると必ずと言っていいほど、「NYダウの値動きや前日比上がったのか、下がったのか」という事が報道されていますよね。
何気なく耳にすることも多いこのNYダウという言葉ですが、何を表す数字なのか、どのような企業郡を指しているのか、日本の経済にどのような影響を与えるのか、ご存知ない方も多いと思います。
というとで今回はこのNYダウについてくわしく解説していきます。
目次
NYダウは歴史があるアメリカの経済指標
NYダウ(正式名称:ダウ・ジョーンズ工業株価平均)は1896年から続くアメリカの経済指標です。
アメリカを代表する上場企業(アップル・マイクロソフト・マクドナルド社など)の株価を総合して特定の計算方法で数値化したものです。
NYダウが始まった当初は12銘柄でしたが、現在は30銘柄で構成されています。 NYダウは投資家の関心が高い銘柄などを中心に業種のバランスを考慮して選定されています。
ハジメ
NYダウは経済誌のダウ・ジョーンズ社が算出
NYダウはウォール・ストリートジャーナルを発行しているダウ・ジョーンズ社が算出しています。
リカさん
実は日経平均は日経新聞がダウ・ジョーンズ社のNYダウを参考にして作った指標なのです。
参考 ダウ・ジョーンズ(日本サイト)ダウ・ジョーンズ-世界最大級の取材網を持つメディア企業
日米問わず経済を中心に報道する新聞には経済の状況を評価するための指標が必要ということですね。
実際に日経新聞には日経平均が前日と比べてどれくらい値動きがあったか、上がったのか、下がったのか、変動の要因はなんだったのか等、日経平均に関する様々な解説が報じられています。
基準が無いと景気の勢いを説明することが難しいため、投資家にとっても重要な指標ではありますが、新聞社等、報じる側にとっても重要な指標です。
また日本の個人投資家がNYダウに直接投資をすることも可能です。
アメリカの株に投資をしたいけど、どんな株を購入したらいいかわからないという方はNYダウに連動する投資信託に投資をすることができます。 NYダウに連動する投資信託を購入することで、アメリカを代表する企業にバランスよく投資をすることができるのです。
世界に分散投資をしたい投資家にとってはNYダウへの投資は有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
NYダウ 全30銘柄一覧紹介
NYダウを構成している全30銘柄をご紹介します。
- アップル
- アメリカン・エキスプレス
- ボーイング
- キャタピラー
- シスコシステムズ
- シェブロン
- ウォルト・ディズニー
- ダウ・デュポン
- ゴールドマン・サックス・グループ
- ホーム・デポ
- IBM
- インテル
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)
- JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー
- コカ・コーラ
- マクドナルド
- 3M
- メルク
- マイクロソフト
- ナイキ
- ファイザー
- プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)
- トラベラーズ
- ユナイテッドヘルス・グループ
- ユナイテッド・テクノロジーズ
- ビザ
- ベライゾン・コミュニケーションズ
- ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス
- ウォルマート
- エクソンモービル
ウォルトディズニーやコカ・コーラ、マクドナルド、マイクロソフト、ナイキ等、日本にも進出している企業が多く、聞いたことがある銘柄も多かったのではないでしょうか。
それだけ、NYダウを構成している企業は世界的に有名な企業ということになりますね。
ハジメ
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NYダウが重要視される理由
NYダウは世界的に注目を集める指標となっています。
NYダウはわずか30銘柄の平均株価ではありますが、世界経済の中心であるアメリカの代表的な企業の株価であるため、世界的に注目を集める指標となっています。
NYダウの推移を見れば世界経済の勢いがわかると言っても過言ではありません。
またNYダウはアメリカの企業の株価ではありますが、世界に進出している企業が多く含まれています。
例えばコカ・コーラやマクドナルドは世界的にも知らない人はいないくらい有名な企業ですよね。
そんな世界的な企業の株価だからこそ、わずか30銘柄の企業の株価ではあるものの世界の投資家から注目を集める指標となっているのです。
NYダウと日経平均株価の関係性について
先ほどもご説明した通り日経平均はNYダウを参考に作られた指標です。
いわばNYダウは日経平均の先輩と言うことですね。
もともとNYダウを参考に作られた指標ですので、日経平均はNYダウと同じ算出方法が用いられています。
また銘柄数は225社とNYダウと比べると大きく異なりますが、日本の代表的な銘柄を業種のバランスを考えて選出すると言う考え方はNYダウと同じです。
また日本の経済はアメリカ経済の影響を受けやすいため、NYダウの値動きと日経平均の値動きはとてもよく似た動きをします。 そのため日本の株式にしか投資をしない投資家にとってもNYダウは注目をするべき重要指標なのです。
また日本とアメリカには時差があるため、日本の市場が休んでいる時間に、アメリカの市場は動き、NYダウは動いているのです。
そのため、多くの日本の投資家が朝起きてまずすることはNYダウの値動きのチェックです。
NYダウが前日どう動いたかによって、今日の日本株の値動きの予想がつくからです。
NYダウはそれほど日経平均に大きな影響を与えており、日本株しか投資をしない投資家にとっても注目が高い指標となっています
NYダウと似た指標「S&P500」とは
S&P500はNYダウとあわせて、アメリカ経済の勢いを表す指標として世界中から注目されています。
S&P500とNYダウの最大の違いは構成銘柄の数です。
S&P500は500社を採用しており、NYダウよりも、かなり多くの銘柄を採用しています。
そのため、ニューヨーク市場全体の値動きを捉えているのはNYダウよりもS&P500であると言えるでしょう。
S&P500とNYダウのもう一つの違いは算出方法にあります。
NYダウは株価の平均であるのに対し、S&P500は時価総額加重平均型と呼ばれる方法で算出しています。
時価総額加重平均とは単純に平均するわけではなく、組み入れ銘柄の時価総額を一時点の時価総額と比較して算出します。
そのため、時価総額が大きい銘柄の影響を受けやすく時価総額が小さい銘柄の値動きは影響度も小さくなる算出方法となっています。
日本で同じく、時価総額加重平均を採用しているのは東証株価指数(TOPIX)です。
TOPIXは東証一部に上場している全ての企業が対象となっていることから日経平均よりも日本経済全体の景気の動きを表していると言えるでしょう。
銘柄構成や算出方法からも日経平均はNYダウと、TOPIXはS&P500と役割が似ていると言えますね。 S&P500はニューヨーク市場の時価総額の約75%をカバーしています。
そのためアメリカ市場全体の動きを表すことができるため。NYダウとS&P500は世界中の投資家が、売買の判断をする際の参考指標として利用しています。
算出方法や構成銘柄は異なりますが、S&P500とNYダウ、二つの指標はアメリカ経済を色濃く反映しているため、ほとんど同じ動きをしています。
そのため二つの指標を両方確認する必要は低いと言えるでしょう。 アメリカ経済の状況を確認するためであれば、どちらかの指標を確認しておけば良いでしょう。
NYダウについて まとめ
NYダウについて解説しました。 NYダウはたった30銘柄の構成でありながら、世界経済の中心となっているアメリカ経済の勢いを表していることから世界中から注目を集めている指標です。
世界中の投資家にとってアメリカ経済は影響度が大きいため、アメリカ経済の状況を観察することができるNYダウは非常に重要な指標です。
あなたもNYダウをチェックして、投資の参考情報として役立ててみてはいかがでしょうか。
ハジメ
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