ワーケーションという働き方をご存知ですか?
「ワーケーション」=ワーク+バケーション つまりバケーション中に旅先で仕事をするという新しい働き方の一つ。
現在、様々な企業がこのワーケーションを導入し始めているのです。 今回はこの「ワーケーション」について詳しく紹介します。
ワーケーションとは
最近新聞やテレビでもよく耳にするようになった「ワーケーション」と言う言葉をご存じでしょうか。
働き方改革の一環としても語れるワーケーションはこれからさらに注目を浴びる言葉です。
まずはワーケーションという言葉の意味を理解しておきましょう。
ワーク+バケーション=「ワーケーション」
ワーケーションは「ワーク」と「バケーション」をあわせた造語です。
つまり休暇を取りながら仕事をするということです。
一言にワーケーションと言ってもその形態は様々です。
例えば、プロジェクトチームを結成し、合宿形式でリゾート地にいってチーム単位で行うワーケーションや、実家に帰省して長期休暇をとりながら行うワーケーションもあります。
中には家族もつれていき、仕事以外の時間は家族で過ごすというワーケーションもあります。
会社や従業員の状況にあわせて様々なワーケーションがあるということを覚えておきましょう。
ワーケーションとリモートワークの違い
ワーケーションと似た意味で使われる言葉に「リモートワーク」というものがあります。
リモートワークとは在宅やサテライトオフィスで働く場合等、本来のオフィスとは離れた場所で仕事をすると言う意味で、バケーションを兼ねているワーケーションとは本質的に異なります。
ワーケーションで休みながら働くメリット
多くの企業が導入しているワーケーションですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ワーケーションで得られるメリットを確認していきましょう。
有給休暇・長期休暇をとりやすくなる
ワーケーションは有給休暇や長期休暇を取りやすくなる点が一つのメリットです。
例えば、実家等に帰省をしてワーケーションをする場合は休暇とあわせて行うことで、実家に長期間滞在することがあります。
このようなケースでは高齢化により近年増加している親の介護による離職などを防ぐ効果があり、会社側にも従業員側にもメリットがあります。
他にも家族旅行をしながらワーケーションを行うケースもあります。
今までは連続休暇をとると、その間の仕事が全く進まないということになってしまっていましたが、ワーケーションであれば、ある程度仕事を進めながら休むことができるので長期休暇が取りやすくなります。
仕事をしながらプライベートの時間がとれる
仕事をしながら家族との時間を過ごしたり、自分の好きな場所に旅行に行ったりできるのもワーケーションのメリットです。
仕事をしていると会社と自宅の往復になってしまい、なかなか自分の時間をとることはできませんが、ワーケーションという形態をとって働くことでプライベートの時間も確保することができます。
リフレッシュしながら仕事をするのではかどる
ワーケーションはリフレッシュしながら仕事をするため、効率も上がると言われています。
特に短期で集中して其の仕事を行わないといけない場合はいつも働いている職場から離れて仕事をするため、その仕事に集中する仕事ができます。
また、プロジェクト単位で行う仕事であれば、チームでワーケーションを行うことでチームメンバーのコミュニケーションも活性化し、より良い議論を行うことも期待できます。
ワーケーションのデメリット
メリットも多いワーケーションですが、デメリットもあります。
ワーケーションのデメリットを確認しておきましょう。
せっかくの休みに仕事をしなければいけない
家族旅行等のプライベートの旅行にあわせてワーケーションを行う場合、せっかく遊びに来ているのに仕事をしなければならないという事態が発生します。
休暇は取りやすいですが、休暇中にも仕事をしなければならないと言うのは大きなデメリットですよね。
場合によっては家族が遊んでいる間に自分だけ仕事をするなんてことにもなるかもしれません。
せっかく遊びに行ったのに仕事ばかりしていたという状態になってしまうと、せっかくの休暇も台無しになってしまうので、仕事量と日程をしっかり見極めて仕事ばかりにならないように事前に計画を立てる必要があります。
オンとオフの切り替えが難しい
ワーケーションはオンとオフの切り替えが難しいと言うところが指摘されています。
例えば合宿形式で複数のメンバーを伴って行うワーケーションの場合、食事の時間やレクリエーションの時間にもついつい仕事の話になってしまい、しっかりとリフレッシュができなくなってしまいます。
このようなケースでは、労基管理も難しくなり、残業が何時間になるのか曖昧になってしまいます。
また一人で実家に帰省する場合等も、仕事中に別の用事を行う事もありますので、何時間働いたかが曖昧になってしまうケースもあります。
機密情報などセキュリティ面の不安
ワーケーションは普段の職場とは違う場所で行う事が多いため、情報管理も難しくなります。
基本的に個人情報を扱うような仕事は行わない方がよいでしょう。
またライバル会社に漏れてしまっては自社の不利益になるような情報など、他に漏らしてはいけない仕事はワーケーションをすることが難しい内容です。
ワーケーションは機密情報管理の問題から行う仕事が限られてしまうと言う面もデメリットの一つと言えるでしょう。
ワーケーションを実践している日本の企業
実際に日本の企業はどのようなワーケーションを行っているのでしょうか。
実例を見ていきましょう。
JALのワーケーション事例
JALは一人一人が働き方の最適化を行うために在宅勤務やリモートワーク、ワーケーションに早くから力を入れている企業です。
実際に行われたワーケーションは徳之島に3泊4日で滞在し、2日間は4時間仕事をするといった内容です。JALはリモートオフィスを徳之島にリモートオフィスを用意しています。
オンとオフはしっかり切り替えられ、機密情報の問題も起こらないためワーケーションのデメリットを上手く打ち消しています。
三菱地所×和歌山県のワーケーションの事例
三菱地所と和歌山県がコラボレーションして行うワーケーションがあります。
東京丸の内を中心とする三菱地所のテナント企業を中心に和歌山のリゾート地である南紀白浜でワーケーションを行うことができる施設です。
この施設にはプロジェクターやホワイトボード、文具等が用意されており、リモートオフィスとして仕事をすることができます。プロジェクトチームなどで議論をするのに最適なオフィスですね。
南紀白浜はアドベンチャーワールド等、レジャー施設も豊富なため、メンバーの親睦を図る際にも有効なワーケーション施設です。
参考三菱地所、ワーケーションオフィス「WORK×ation Site(ワーケーション サイト) 南紀白浜」を開業(日経新聞)
ワーケーションで休みながら働く! まとめ
ワーケーションは新しい働き方として注目を集めています。各社の働き方にあわせてワーケーションを有効に活用することで、仕事の効率があがります。
また、社員の満足度の向上や様々な働き方も提供にも繋がるため、人材の確保にも繋がります。
少子高齢化で働く人が少なくなる時代となっていくため、ワーケーションへの注目は今後さらに高まるでしょう。
【海外転職のすべて】憧れの海外で働くための手順と注意点を詳しく解説します! 新しい働き方「パラレルワーク」ってなに?始める前に知っておきたいメリット・デメリット 「ギグワーカー」とは?働き方改革で注目される現代の働き方を解説します