転職活動に迷いはつきものです。
その代表例がこの2つです。
この記事では、転職を迷ってしまったとき、どういう視点からどのように考えるべきなのか?をお伝えします。
「転職するかどうか迷っている人」6つのケース別に対処法を紹介
今の会社を辞めて転職活動を始めるかどうか迷っている、という人は現状に何らかの不満があるはずです。
今自分が置かれている状況を変えたいために、選択肢として転職を視野に入れているのではないのでしょうか。
その場合は、転職によって今抱えている不満が解決され、理想を実現できるのかどうかを考えてみましょう。
転職することで理想の実現が可能なら、転職活動を始めるべきです。
しかし心に留めておいてもらいたいのは「転職するかどうか迷っているなら、働きながら転職活動を行う」ことです。
他社を見ているうちに現職の待遇のよさに気づき、やっぱりもっと続けようと思うことはよくあります。
とくに迷いながら始めた転職活動ではなおさらです。「自分を追い込むためにも先に辞めてしまおう」という考えで行動してしまうと、後悔することになりかねません。
ここからはそれぞれの不満別に、転職によって問題解決できるのか、転職以外にとるべき行動はあるのか、解説していきます。
給与に不満がある人は自分のスキル・経験を冷静に判断する
給与に不満がある場合は、「今の自分のスキル・経験で、転職したら給与がアップするのか」を見極めることが大切です。
同業他社の同世代の平均給与と見比べて、圧倒的に今の自分の収入が低い場合は、転職によって収入アップする余地があります。
ただし未経験の業界に行くのであれば、さらに収入が下がってしまう可能性が高いことを覚悟しておきましょう。
また、転職エージェントに相談して「自分ならどれくらいの年収をもらうことができるのか」についてアドバイスをもらうのも有効な手です。
今働いている会社が業績が順調ということであれば、まず自社に給与交渉をしてみてはいかがでしょうか。
転職エージェントといっても自分のスキル経験によって合う・合わないがあります。詳細はコチラの記事で紹介しています。
参考転職エージェントおすすめ13社!キャリア別に実際に利用した転職成功者が詳細に紹介
仕事内容が合わない場合は「合う仕事」が見つかるまで冷静に
合わない仕事を続けることほど辛いことはありません。しかし「この仕事ならきっと自分に合う」と自信が持てる仕事は見つかっていますか?
見つかっているのならすぐにでも転職するべきですが、見つかっていないうちに動いてしまうのは危険です。目的地なく走り続けるようなもので、合う仕事が見つかるまで転職を繰り返すことになってしまいかねません。
まずは「どんな仕事がしたいのか」についてはっきりとしたビジョンを持ちましょう。そのうえで、理想の仕事をするためにどのような企業で働くべきか考えてください。
すぐに希望する仕事ができなくても、ステップアップできる道がある企業に転職する方法もあります。
自分に合う仕事が見つかった、と確信が持てるまでは今の会社に勤務することをおすすめします。一般的には転職を繰り返し続けると条件が下がっていく傾向にあるため、安易に動くことは避けましょう。
ハジメ
会社に将来性がないとき・業界に将来性がないとき
毎年赤字を出して業績が悪化している、次々に人が辞めていって常に人手不足、など今勤めている会社が明らかに先行き不安なら、なるべく早く転職した方がいいです。
また企業が問題なのではなく業界自体が頭打ちになっているケースもあります。
業界の将来性が期待できない場合でも、大企業クラス、専門性の高い分野で仕事をしているなら安易に転職せず様子を見てみましょう。
なんだかんだ言っても大企業なら他の会社よりも将来性は期待できますし、専門性が高い仕事をしている人は、他業種の同世代と比べて高待遇であることが多いからです。
まずは自社の売上高や営業利益、事業規模などを分析し、経営状況を客観的に把握して本当に将来性がないのか見極めましょう。
明らかに期待できないなら転職するのもありですが、その場合でも転職先の将来性を慎重に見極めることは忘れないでください。
中途採用している企業は何かしら裏がある可能性もあるため、「募集の理由は事業の新規開拓によるものか」を面接時に質問してみましょう。
その質問にしっかり答えられる会社であれば将来性が期待できますが、人手が足りないから募集しているだけ、などの背景が感じられる企業には注意が必要です。
ハジメ
上司と合わない人はまず部署移動を相談
「上司とソリが合わない」、これはサラリーマンなら多くの人が抱える悩みです。だからと言って転職したとしても、他社でまた上司と合わない、なんてことになる可能性もあります。
まずは、現在の会社で部署異動させてもらえないかを聞いてみましょう。小さい会社で部署ができないのであれば、せめてその上司と直接関わるような業務からは外してもらえないか打診してみてください。
もし、周りに相談できるような環境でなかったり、相談しても無視されたりする状況であれば転職を視野に入れることをおすすめします。もちろんセクハラやパワハラを受けている場合も今すぐに転職活動を始めましょう。
待遇に不満があるなら転職の準備だけ進めておく
待遇がいい会社で働きたいと思うのは当然ですが、待遇がいいホワイト企業ほど競争率が上がるのも事実です。
自分が納得できるような制度のある会社に就職できるのかどうか、まずは自分の転職市場における価値を見極めてみましょう。
転職の準備だけは進めておき、志望企業から求人が出てきたタイミングで応募する、など転職活動を計画的に進めることをおすすめします。
しかし、今の会社が明らかにブラック企業である場合は、悩むことなく早めに抜け出さなければいけません。
ハジメ
ポジションに不満がある人はまず冷静に棚卸を
「自分はもっと上のポジションにいけるはずだ」と思っているのに、昇進の気配がないのはつらいですよね。
しかし、転職したからといって今よりいいポジションにつけるとは限りません。転職面接では経験や実績、務めたポジションなどの事実を見られます。そのため際立った成果を残していないと、転職後すぐにポジションをもらうことはなかなか難しいのが現実です。
ポジションに不満を持つケースの中には、見切りをつけるのが早すぎたり、他の企業と相対的にみれば悪くない、むしろいい待遇を受けていることもあります。まずは焦らず冷静に、同じ業界・同世代の人と比べて本当に自分のポジションが悪いのか考えてみましょう。
また、なかなか昇進できないことを漠然と会社のせいにしてしまっている場合も。そのような人は転職しても同じことを繰り返してしまう可能性が高いです。「キャリアアップするために自分はどんな努力をしてスキルを身に着けてきたか」「どんなキャリアを築きたいか」について改めて考え、冷静に自分の棚卸をしてみる必要があります。
ハジメ
リカさん
転職で迷う!内定先に入社すべきか悩む人向け!8つの判断ポイント
面接を受けた企業から内定が出ると嬉しい反面、「本当にこの企業に決めてもいいの?」と不安になることも多いでしょう。
思い切って内定を受けるのか、それともまた別の会社を探したほうがいいのか、迷いますよね。
ここからは、内定先に転職することで、自分の希望が実現できるのかどうかをポイントごとに確認していきます。どれも大切なことなので、ぜひ目を通してください。
経営者や上司など職場の人たちと合いそうか
面接で話した経営者や上司のことを思い出して、一緒に働けそうな雰囲気だったかを改めて考えてみましょう。
経営者は現場に出ないと言っても、経営者の意思伝達のもと社員は仕事をしています。経営陣の雰囲気が、社内にいる人たちの雰囲気、つまり「社風」を作っていると言えるのです。
経営者がバリバリの体育会系な場合は、現場も体育会系的な勢いのある雰囲気になります。反対に知的な理系的な経営者であれば、現場にも合理的な考えを持った人が多いです。
会社の社風は長い年月をかけて構築されてきたものなので、なかなか変わることはありません。
会社の人たちと合わないといくらホワイト企業で労働条件がよくても、転職後に会社になじめずつらい思いをすることになってしまいます。
面接のときには会社の人たちの雰囲気をよく観察しておき、本当に自分と合いそうかどうかを冷静に見極めてください。
労働時間が長過ぎないか
いくら収入がよくて仕事内容が自分に合っていても、労働時間が長すぎると勤め続けることが難しくなってしまいます。
再度転職するための時間も取りづらくなり、転職したいと考えながらも必死に働いているうちに、心身のバランスを崩してしまう可能性も。
労働時間は採用担当者に聞くだけでなく、自分でもインターネットの口コミなどをリサーチして実態をつかんでおきましょう。また面接時に会社の人たちの顔色と気力を観察して、労働時間を推測することもできます。
労働環境(通勤時間やオフィスの雰囲気など)はどうか
上記で述べた労働時間や働いている人たちなども含め、労働環境はどうでしょうか。
今の家から遠すぎないか、オフィスは綺麗なのか、みんなが残業していて帰りにくい雰囲気はないか…などチェックすべき項目はたくさんあります。なんとなくオフィスの雰囲気に違和感を感じる、という場合は実際に転職してからもうまくいかないことも珍しくありません。
とくに大企業から中小企業やベンチャー企業に転職するときには、労働環境のギャップについていけないケースがとても多いです。
働く前に全てを見抜くことは難しくもありますが、転職口コミサイトなどを見てできる限り生の声を集めて判断しましょう。
給料や賞与・手当は満足できるレベルか
給料は、働くにあたって大きなモチベーションになる大切な要素です。
年収でいくら、給与体系は年俸制なのか月給制なのか、残業手当はつくのか、手取りはいくらで控除がどれだけあるのか…など詳しく聞き、書面で残してもらうようにしましょう。
お金の話は自分でしにくいと思ったら、間に転職エージェントに入ってもらうのが一番です。どんな条件でどれだけの給料がもらえるのかということを正確に把握して、現状と比較してみてください。
また、労働に関する条件が記載された「労働条件通知書」で給与や賞与に関する記載を確認すると安心です。労働条件通知書は入社時(労働契約の締結時)渡されるケースも多いです。企業に連絡すれば事前に郵送してもらえることがあるので、心配な人はお願いしてみましょう。
多少時間が長くなったとしても、年収が大幅に上がるのなら耐えられるという人もいますし、その逆もあります。自分の条件に見合った給料がもらえるのかどうかを確認し、希望との兼ね合いを考えてみてください。
業務内容は希望に沿っているか
内定先の業務内容が希望に沿っていることも大切なポイントです。
もし業務内容に不安な点や心配なことがあれば、「現場の人の話を聞いてみたい」と採用担当者にお願いしてみましょう。自分の直属となる上司や先輩を紹介してもらえるはずです。
業務内容が今の仕事よりも魅力的なのか、業務内容は変わらないけどその他の条件が上がるのか、など「この条件で新しい業務をやっていけるのかどうか」を自分に問う必要があります。
会社のビジョンに共感できるか
基本的に全ての業務は会社のビジョンに則って行われます。
会社のビジョンが仕事内容を大きく左右する可能性が高いため、ビジョンは正確に把握しておきましょう。最終面接で経営者にビジョンについて聞くのも手です。
会社のビジョンを聞いて「自分の仕事観と合わないな」「ブラックっぽい」など感じたら、辞めたほうがいいでしょう。
会社のビジョンが自分に合うのかどうか、内定を受ける前にしっかりと判断しましょう。
業界や企業に将来性があるか
内定先の会社で長く働きたいと思うと、将来性は必須です。現在の業績はよくても、明らかに伸びしろの見込めない業種だと転職するのは危険かもしれません。
将来的に自分の職自体が危うくなりますし、転職するにしても同業は赤字、他の会社は受け入れてくれない、という八方塞がりになる可能性があります。
将来性がある会社には技術や情報が集まりやすいです。その結果自分のキャリアアップやスキルアップに繋がるので、内定先と今の会社の条件がほぼ同じなら将来性のある方を選ぶことをおすすめします。
ポジションは希望していたとおりか
ポジションについて内定先に確認することも大切です。
「リーダー的なポジションで…」と言われていたのに実際には肩書きがなかったり、一時的なポストを用意されていただけだったりと、ポジションに関するトラブルが転職後に起こりやすい傾向にあります。
今の会社のポジションでさらに後輩を育てていくのか、どれくらいで昇進が見込めるのか、ということも考えましょう。
今の会社で働く未来と内定先で得るポジションを比較して、どちらが自分のためになるのかをよく考えなければいけません。
転職に迷う人はポイントを整理して答えを出そう
転職に関する迷い2つのケースについてご紹介してきました。
転職するかどうか迷っているときは「なぜ転職したいのか」「転職で不満は解消するのか」「もしくは転職せずとも解消できるのか」を考えることが悩み解決への近道です。
迷いが心にあるうちはすぐに会社を辞めるのではなく、働きながら転職活動をして他社の条件や待遇を見てみるのがおすすめです。
内定をもらったものの入社するか迷っている場合は、今回ご紹介した各ポイントをチェックしましょう。ポイントごとに整理することで、自分が優先したいものが見つかるはずです。「自分が仕事に求めているもの」をはっきりさせ、現企業と転職先をよく比較すれば納得できる選択肢を選ぶことができます。
現在、転職は売り手市場だと言われていますが、それはすべての人が対象ではありません。年齢や職種などの条件によっては、転職に苦戦する「転職弱者」も存在します。もちろん「転職活動をしない」「内定を辞退する」ことも選択肢の一つです。
転職するかどうかは、最終的には自分で決断することが大切。会社や周囲から止められることがあっても、意見に流され過ぎず自分の中で納得のいく答えを出してくださいね。
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