転職で成功するためには「業界」をしっかりと選ぶことが大切です。
実は、転職したら地獄がまっている「就職してはいけない業界」というのがあります。
「就職してはいけない業界」は構造上、1人の社員がどう頑張っても給料が上がりにくく、結果として業界全体が薄給激務と化しています。
反対に、同じ努力や労働時間にもかかわらず、給料が右肩上がりやりがいもあり、業績がいいので長期休暇も取りやすいいわゆる「ホワイト業界」と呼ばれる業界も存在します。
どれだけ頑張っても毎日仕事はキツく・成果は上がらず・給料が上がらない業界に転職するのか、急成長の伸びる業界で頑張れば頑張るほど成果がでて給料もやりがいもある業界に転職するのか。
ビジネスパーソン人生の分かれ道をつくるとても重要なポイントが業界選びなんです。
ハジメ
リカさん
ということで今回の記事では「就職してはいけない業界」をご紹介。
「就職してはいけない業界」とは「離職率が高い業界」そして「ブラック企業が多い業界」です。
調べたところ7つあります。
またこれから紹介する業界すべての会社がダメということではありません。
「就職してはいけない業界」でもホワイト企業や革新的なサービスを展開している会社はたくさんあります。
今回はその見抜き方もご紹介しますので、これから業界を変えたうえで転職しようと考えている人や、現在ブラック業界で働いている自覚がある方はぜひ参考にしてください。
目次
就職してはいけない業界に転職すると地獄がまっている
ハジメ
転職において「業界」を選ぶことはとても大事です。
どれだけ頑張っても構造上給料が上がらない業界や、下り坂で業界自体が縮小している業界の会社に勤めている人はわかると思いますが、ただただ苦しい毎日になります。
社会貢献性が高くその仕事にやりがいを感じていたり、自分の好きな仕事ができる業界ならいいですが、それらの理由以外の場合は論外です。
下り坂業界で働くと給料は安い、休みは少ない、新しいスキルは身に着かない、ヤル気のある人が少ない、と何もいいことがありません。
私は以前、チラシ印刷業界で働いていましたが、まさに給料は安い、休みは少ない、新しいスキルは身に着かない、ヤル気のある人がいない、そんな状態でした。そんな斜陽産業の印刷業界社員が、伸び盛りのインターネット業界に転職しただけで2年後に給料2倍、有給休暇で海外旅行、新しい後輩もどんどん増えリーダー職になり成長。その後転職して同業界のより大企業へ転職しまた給料アップ…と人生を劇的に変えたのです。
もちろん印刷会社時代も仕事を手を抜きサボっていたわけではありません。同じ努力なら伸び盛りの業界で努力したほうが成果につながるのです。
今「頑張っても成果がでない」「同世代より給料が安い」「能力が低いのか仕事がうまくいかない」と感じている人は、本人ではなく業界自体に問題がある可能性も考えられるんです。
自分の経験上、転職する時には右肩上がりの業界を選ぶことが大切なのを伝えたいのです。
ハジメ
リカさん
それでは改めてこれから「就職先としておすすめできない厳しい業界」をご紹介します。
就職してはいけない業界を7つ紹介!
それではここから具体的ぬい就職してはいけない業界をご紹介します。
まずは「離職率が高い業界」から4業界、「ブラック企業が多い業界」から3業界の合計7つをご紹介します。
「就職してはいけない業界」離職率の高さトップ4業界
「就職してはいけない業界」の重要な指針になるのは離職率です。
離職率が高いのはやはりなにか問題があるからです。
厚生労働省が業界別に離職率を調査したデータを元に離職率が高い業界トップ4をご紹介します。
この4つの業界だと、たとえいい条件の求人が出ていても要注意であるということは忘れないでください。
薄給・激務になりがちな「宿泊・飲食業界」
2017年、飲食・宿泊業界の入職率33.5%、離職率30%と全業界においても圧倒的トップの離職率です。
飲食・宿泊業界ともに共通して多い離職理由がこちらです。
- 人手不足のため労働時間が長い・不規則
- 休日が少ない(世間の一般的な休日には休めない)
- 労働時間の割に給料が低い
- キャリアアップが望めない
- クレーム対応など接客業ならではのストレス
飲食業界はブラック業界としても知られており、実際に過酷な労働環境下で働いている人は少なくありません。かつ労働時間に対して基本給が低かったり残業代が出なかったりということも珍しくないので、就職を考える際には待遇を事前にきちんと調べる必要があります。
また、飲食業界は仕事の幅が少なく、今後任される仕事が大きく変わらずキャリアアップを見込めないことが多いです。自分の将来を考えたときに「このままでいいのか?」という疑問が生じて異業種に転身する人も少なくありません。
しかし、離職率の高い飲食業界は裏を返せば「選択肢が多い」というのも特徴です。今働いている店舗が嫌でも、他にたくさん店があってどこも人を欲しがっています。働きやすさに応じた環境を求めることができるため、転職しやすい業界です。それも離職率が高い一因だと考えられます。
宿泊業界も飲食業界と同様、職場によって労働環境が大きく異なり、かつ合わなければ他の選択肢がいくらでもあります。
近年は外国人宿泊者の増加により利用者は増えているものの、従業員の数は横ばいのため人手不足が深刻化。それによりまとまった休みが取れない、長時間労働せざるを得ない、など過酷な労働環境が多いのも離職率が高い理由です。
また、ホテル業界は業界内での転職が多いのも特徴です。仕事自体が嫌になった、他業種に転職したいという人だけでなく、ホテルからホテルへと渡り歩いてキャリアアップを目指す人もいます。
業界全体で転職者が多いため「転職の経験がマイナス印象になる」ことが少なく、転職のハードルが低くなっているのです。新規ホテルが開業された際に転職をするのも一般的で、人員が流動的であるために離職率が高くなっています。
ホテル業界にはこういった特殊な事情もあるため、一概にはブラック業界とも言えません。離職率が「前向きなキャリアアップ」によるものなのか、もしくは「過酷な労働環境」だからなのかを見極める必要があります。
ハジメ
キャリアアップが見込みづらい「娯楽業界」
娯楽業界の離職率は22.1%と飲食・宿泊業界に次ぐ高さです。
遊園地、ゲームセンターやパチンコ店などのアミューズメント施設全般が含まれます。サービス業ならではのストレスと、特殊な客層も相まって離職率が高くなっています。
また、飲食・宿泊業界と同じく仕事の幅が少ないためキャリアアップも見込めないことや、立ち仕事のため体力的に大変な点も離職率が高い理由です。とくに他の人たちが休んでいる時が稼ぎ時でもあるので、世間と同じように休日をとれないことに対する苦労もあります。
娯楽業界には人手不足な企業が多いために労働環境が悪化しやすく、離職率が更に高くなってしまうという負のループに入ってしまっているケースも多いです。
業界的には長期的に見て仕事がなくなることはありませんが、景気の影響をとても受けやすいため現状では右肩上がりになるとは考えにくいでしょう。
ストレスと残業が多い人材業界などの「その他サービス業」
「サービス業(他に分類されないもの)」の離職率は18.1%と、飲食・宿泊、娯楽業界に次ぐ第3位です。
この業界には廃棄物処理業、自動車整備業、職業紹介・労働者派遣業(人材業界)などがあてはまります。新卒者の3年以内離職率に関しても、厚生労働省が行った調査によると、平成27年度の新卒者で35.3%と平均より高い数値です。
たとえば人材業界の営業職はとくに離職率が高いです。その理由は、ストレスと激務。企業と利用者の間に立って調整していかなければならないのでストレスが多く、1人当たりの業務量が多く労働時間も長くなりがちです。
新卒者が3年以内に辞めてしまう割合もとても多く、人の雇用に関われる仕事というイメージで入社したら実際はテレアポ営業ばかり任されたりして、ギャップを感じることも珍しくありません。
とにかく多くの顧客に営業をかけることが重要な業界なので、営業目標を達成するプレッシャーがありますし残業や休日対応せざるを得ないことも多いです。自分で考えて積極的に動き、たとえ忙しくても成果を達成することにやりがいを感じる人でないと難しいでしょう。
責任が重く仕事量も多い「医療・福祉業界」
医療・福祉業界の離職率は14.5%と第4位です。医療業界には医師や看護師、歯科医師、薬剤師などが含まれます。介護業界は、高齢者福祉施設や障がい者福祉施設で働く介護福祉士、社会福祉士などです。
医療業界は職種にもよりますが人の命を預かる責任の重い仕事です。また人材不足のため一人に割り当てられる仕事量も多い傾向にあります。激務で体調を崩したり、プレッシャーに耐え切れず離職する人が後を絶ちません。労働時間に対して給与が見合っていないという理由で退職する人も多いです。
とくに看護師は離職率が高いですが、上記の理由に加えて女性比率の高さゆえに人間関係に悩んで辞めてしまうケースが目立ちます。結婚・出産といったライフイベントだったり、給与やキャリアアップを目指して転職する人も多いです。
また、介護業界もニュースなどで見聞きしているとおり離職率の高い業界です。公益財団法人介護労働安定センターが行った「平成29年度 介護労働実態調査結果」によると、離職理由は「人間関係に問題があったから」が20%で第1位。次いで18.3%の「結婚・出産・育児など」で、3位は17.8%の「施設や事業所のやり方に不満があったため」でした。
介護というと「心身ともにハードなのに薄給だから」といった理由を考えがちですが、給与面は徐々に改善されつつあり、実際は他の職種と同じように人間関係が理由で辞める人が多いんです。介護職は圧倒的に女性の割合が多いため、結婚・出産なども大きな割合を占めます。
介護は社会貢献性が高く人から必要とされ、感謝される仕事、今後も必要不可欠な業界でもあります。職種によっては資格無しでも始められるところもメリットです。利用者部屋の整備や話し相手など、補助的な業務を行う「介護助手」というポジションが積極的に導入されています。
自分の特性が介護業界に向いているのかどうかをまずきちんと検討し、まずは資格なしで始められる仕事から入って適性を確かめてみるのもいいでしょう。
ハジメ
「就職してはいけない業界」ブラック企業が多い3つ業界
業界自体のビジネスモデルの構造がブラックなので、ブラック企業が大半を占める業界が存在します。
やりたいことがあれば長時間にわたる労働も苦にならないかもしれませんが、希望や展望なしでなんとなく就職することはおすすめしない業界です。
ここではブラック企業が多い傾向にある3つの業界をご紹介します。これらの業界で求人があっても安易に飛びつかないようにしましょう。
人手不足で労働時間が長い「飲食業界」
とにかく労働時間が長いのが飲食業界です。ランチ前11時にオープンして、夜10時〜11時まで営業しているレストランや、夕方5時〜朝の4時まで営業している居酒屋。
オープン時間が圧倒的に長く、かつ仕込みや片付けの時間を入れると、ほとんど1日中店舗に誰かがいる状態です。
かつ前述したように飲食業界は離職率が高く、人件費の安いバイトをメインの労働力としているところが多いです。社員がどこも足りておらず、人手不足が深刻なのが実情。そのため勤務1年未満でも店長の肩書きを与えられ、管理職として1日13〜15時間も店舗に拘束されるにもかかわらず残業代は支払われない会社がたくさんあります。
また私自身飲食店でバイトをしていたのですが、チェーンの場合は本部がかなり高圧的で、店舗に売り上げを強制してきたこともありました。もちろん責任を被るのは店長です。
「飲食で働くことが大好き」「将来自分の飲食店を立ち上げたい」と考えているならまだしも、飲食業界にとくに思い入れがない場合は避けるべきです。
施設によってはかなりブラックな「介護業界」
介護業界は前述したとおり離職率が高いです。また政府から助成金が出るため、助成金目当てで運営されている施設もあります。そういった施設は職員数が圧倒的に不足しており、労働環境も人間関係もかなり悪く、介護業界の離職率を底上げしているのです。
しかし労働時間や労働環境は施設によって大きく違うので「業界全体がブラック」というよりも「ブラック施設で働かないこと」を心がけるようにしましょう。
また資格無しで働けるところも多いですが、基本給は月13〜15万円とかなり低いケースもあります。労働量に対して給与が見合わないことも少なくありません。そのせいで職員がストレスを溜めて人間関係がギスギスし、その結果離職につながりやすいこともブラックと言われる所以でしょう。
ただ、介護業界は働いた年数がきちんとキャリアとして認められる業界です。そのためブラックな施設に入ってしまったらさっさと辞めて、健全な経営をしている施設に転職してしまいましょう。
我慢してブラック施設で働き続ける必要はありませんが、きちんと選びさえすればよい仕事場が見つかり、キャリアアップすることが可能です。
給与以外のメリットがない「投資用不動産業界」
投資用不動産業界は一般的にブラックです。給与が高いイメージがあるかもしれませんが、実際は「給与以外で人を惹きつけることができない業界」と言っても過言ではありません。なぜなら基本的に業務は「1日中電話をかけ続けること」に終始するからです。
またノルマを達成できない場合はみなし残業が通常で、休日出勤を強いられることも。基本の固定給が高く、かつ業界全体に体育会系の空気が染み付いているために「ノルマを達成するまでは働き続けるのが普通」ということが常識になっています。
圧倒的な営業力に自信があり、とにかく身を削ってでも稼ぎたいという人以外にはおすすめできない業界です。
ハジメ
リカさん
「就職してはいけない業界」にも優良企業はある!見分ける3つのポイント
もちろん「就職してはいけない業界」だから、業界すべての会社がダメということではありません。
業界や業務体系ブラックになりがちでも、なかにはホワイト企業や優良企業もたくさんあります。
ハジメ
リカさん
志望する企業が「就職してはいけない業界」だからと諦める必要はありません。
ただ働いた分に見合っただけの給料はくれるのか、待遇はどうなのかということは事前に確認しておかなければいけません。ここでは最低限押さえておきたいチェックポイントを紹介します。
転職の口コミサイトで評判をチェック
インターネットの転職口コミサイトをチェックしてみましょう。
転職掲示板にはたくさんの口コミが載っており、ブラック業界でも優良企業の場合は、口コミにも反映されています。
「業務時間は長かったがその分残業代はちゃんと出た」「有給をとりやすい雰囲気」という口コミがあれば、優良企業である可能性が高いのでしっかりと目を通し、判断しましょう。
「四季報」の離職率が低いかどうか
「四季報」には企業の離職率・三年後新卒定着率が記載されています。新卒定着率は男女別で記載があるので、男女の離職率にあまりにも差があれば要注意です。
また「無回答」の企業も要注意だと考えておきましょう。たとえ業界はブラックでも、優良企業であれば離職率は圧倒的に低いのが特徴です。
しかし四季報をもっても、正確な離職率を把握することは難しいのが現状です。
「離職率が高い・低い」かを知っておくだけでも違いますが、入社前にきちんとしたデータを知りたい場合は採用担当者に直接聞いてみましょう。「社外秘なので」などと断られたら、入社希望者に見せられないくらい離職率が高いということです。
ハジメ
面接で会社の雰囲気を見極める!服装・挨拶もチェック
こちらの記事(ブラック企業を見抜け!事前のリサーチと面接でブラック企業を見抜くポイントとは)でもご紹介しているように、面接で会社に足を運んだ際に会社の雰囲気を見抜くのがもっとも効果的です。
ブラック業界でも優良企業の場合はオフィスや社員の雰囲気がよくて清潔感があり、社員が仕事に集中していることが見てとれます。
一方でブラック企業では社員の服装は乱れ、挨拶はなく、ひどい場合面接中にも怒号が聞こえてきたりします。
また早すぎる内定、高圧的な面接官などブラック企業には共通点も多いため面接の回数を重ねるうちにすぐに見抜くことができるようになるでしょう。インターネット上の情報も必要ですが、実際に見て感じた自分の感覚を信じてみることも大切です。
まともな転職エージェントを利用する
転職するときは信頼できる転職エージェントを利用しましょう。
企業動向はもちろんのこと、業界動向にも詳しいエージェントが担当につけば将来性についてもいろいろと相談できます。
伸びている業界・いま優秀な人材を必要としている業界については転職エージェントが専門です。
信頼できるエージェントに相談することで「就職してはいけない業界」を回避することが可能でうs。
確実に転職を成功させたい時こそ、転職エージェントを活用すべきです。コチラの記事をチェック!
参考転職エージェントおすすめ13社!キャリア別に実際に利用した転職成功者が詳細に紹介
「就職してはいけない業界」に注意して納得のいく転職を
「就職してはいけない業界」をご紹介してきました。
転職するときには「業界選び」が重要なポイントのひとつです。
今回ご紹介した「就職してはいけない業界」はそれぞれに離職率が高い理由、ブラック企業が多い理由があります。
また「就職してはいけない業界」とは言いましたが、優良企業・ホワイト企業はどこの業界にも存在します。
「やりがいのある仕事」「自分に合った仕事」「働いていくことができるかどうか」をしっかりと考え、入社してから後悔することのないよう事前調査をしっかりと行いましょう。
ブラック企業の特徴と見分け方!事前のリサーチや面接でブラック企業を見抜く方法 転職口コミサイトを徹底比較!私が利用して「信頼できる」と思った転職口コミサイトを4つ紹介します。